P0603 –エンジン制御モジュール（ECM）

あなたの車のエンジン制御モジュールは、車両の操作に関係するすべての電子機器の制御を担当する高度なコンピューターです。多くの現代の車両では、点火時期や燃料混合などの単純な制御に加えて、運転中の情報も保存されます。運転方法を「学習」し、特定のニーズや一般的な条件に合わせて車両の性能に適合させることができます。これは、「キープアライブメモリ」またはKAMと呼ばれます。 P0603エラーが存在する場合、ECMはドライブサイクルを介して保存された情報ではなく、デフォルトのパラメーターで動作しています。

注意： 所有者がアフターマーケットエンジン管理製品をインストールしている場合、このコードを車両、特にディーゼルトラックに表示することは非常に一般的です。これらの場合、アフターマーケット製品が削除されない限り、コードを修復またはクリアすることはできません。

P0603 KAMコードは診断が難しい場合があります。診断を開始する前に、測定値が正確になるように、バッテリーが完全に充電されていることを確認してください。バッテリーケーブルを点検します。ケーブルが腐食したり緩んでいると、エラーが発生する可能性があります。ケーブルがバッテリ端子に接続されている場所、およびアースケーブルがシャーシに接続されている場所に特に注意してください。また、ヒューズボックスに入るワイヤリングハーネスを見て、ワイヤと絶縁体が良好な状態であることを確認します。

ECMの位置を確認し、ECMとその周辺のすべての配線を慎重に検査します。ほとんどの車両では、ECMに12.5ボルトを供給する必要があります。サービスマニュアルにあるモデル固有の配線図を使用して、電源ワイヤを見つけ、電圧を測定します。電圧が12.5ボルトの場合は、ワイヤハーネスを曲げて動かしてみてください。電圧が変化する場合は、ワイヤが緩んでいるか、断線していることを示します。水の侵入の兆候を探します。水がECMに入ると、予測できない結果になる可能性があります。スパークプラグのワイヤとキャップを点検し、亀裂や点火電圧が「漏れる」可能性の兆候がないか調べます。イグニッションシステムの高電圧は、完全に絶縁されていない場合、電気的干渉を引き起こす可能性があります。故障した配線は、診断を完了する前に修理または交換する必要があります。配線の非常に小さな欠陥はエラーコードの原因となる可能性があるため、検査には十分注意してください。

P0603エラーコード以外に他の症状がなく、配線に明らかな欠陥がない場合、ECM自体が疑われる可能性があります。場合によっては、ECMソフトウェアは製造元によって更新され、ディーラーによって再フラッシュされると、コードがクリアされ、問題が解決されます。このソフトウェアはディーラーにのみ配布されるため、これを行う唯一の方法は、車両をディーラーに持ち込むことです。

P0603はECUからのメモリコードであり、他のコードが存在しない場合に単独で表示されることがよくあります。 ECUに障害がある場合、他のメモリ関連のコードも表示される場合があります。